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  2. 「松元寺」身代わり観音菩薩

ホテル弘法湯のすぐ近くに松元寺(しょうげんじ)があります。

北山筋の観音霊場めぐりの第一番目で、本尊の観音菩薩は、古くから身代わり観音として有名です。

慶長2年(1597年)、湯村温泉を開いたとも伝えられる大野主水によって、建てられたといいます。古くは、湯谷権現(神社)も、松元寺が管理していたといわれています。

北山筋とは甲府盆地の北部山岳地域の事を指します。甲斐の国は「郡」のほかに「筋」や「領」という区分があったそうです。「筋」は北山・万力・栗原・大石和(おおいさわ)・小石和・中郡・逸見・武川・西郡の「九筋」、「領」は西河内・東河内・郡内の「三領」があったようです。

本堂の観音様を参拝できないときには山門横にあるこの出神様にお参りをするのだそうです。右の2つは湯村温泉郷の中に点在していた道しるべで、北山・一番・観音・松元寺などの文字がきざまれております。観音巡礼の札所が番号入りで記録にあるものには「甲斐三十三番観音巡礼」「府内三十三番観音巡礼」の2つがあり、これらの何れも松元寺は入っていません。「北山筋の観音霊場巡り」については「甲斐国志」にのみその記載があり、実際に札所の石碑が残っているので前者2つとは全く別の時代に考えられたもののようです。想像するには北山筋の一番が松元寺であることを事実とすると、方向としては東側へ順番に巡礼したのではないかと思います。

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